
公開日:2025/1/22
アセット・ロケーションで資産運用を最適化する方法
COLUMN
資産運用を始める際に、アセット・ロケーションはとても大切な考え方です。本コラムでは、アセット・ロケーションの基本的な考え方とそのポイントについてわかりやすく解説します。
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アセット・ロケーションとは
■アセット:資産(株式や債券、不動産などの投資対象)
■ロケーション:配置・置き場所(どの口座や制度で運用するか)
アセット・ロケーションとは、資産(アセット)をどの口座や制度(ロケーション)で運用するかを決めることです。
具体的には、NISAやiDeCo、課税口座などの異なる制度を活用し、資産を最適に配分することを指します。これにより、税制優遇を最大限に活用し、運用効率を高めることができるのです。
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なぜアセット・ロケーションが大切なのか
多くの人は、資産運用を始めるときに、どの資産に投資するか(アセット・アロケーション)に注目しますが、どの口座で運用するか(アセット・ロケーション)を考える人は少ないように感じます。しかし、このアセット・ロケーションは、長期的なリターンを向上させるためにはとても大切な考え方です。
例えば、iDeCoを利用すると、毎月の掛金が所得から控除され、税金が安くなります。また、運用で得た利益も非課税です。NISAを利用すると、株式や投資信託の売却益や配当金が非課税になります。こういった制度を上手に活用することで税負担を軽減し、効率の良い運用が可能となります。
もちろん、iDeCoやNISAについてはよく理解して活用しているという方も多くいらっしゃると思います。しかし、資産を最適に配分し、最大限に活用されている方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?「全体最適ではなく、各金融機関ごとにポートフォリオを組んでいる」「iDeCoやNISAを利用しているが、資産の最適な置き場所を意識していない」という方も多いのではないでしょうか。

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アセット・ロケーションのポイント
1. 運用の目的やゴールを明確にする: まず、自分の運用の目的やゴールを明確にしましょう。これにより、どの制度をどのように活用するかが見えてきます。
2. 制度のメリット・デメリットを理解する: 各制度にはそれぞれのメリットとデメリットがあります。これらを理解し、自分に最適な制度を選びましょう。
3. 期待リターンの高いものから優先して非課税制度を活用する: 期待リターンの高い投資先を非課税制度で運用することで、リターンを最大化できます。
4. 運用コストを意識する: 運用コストも重要な要素です。コストを抑えることで、より効率的な運用が可能になります( 資産運用におけるコスト意識の重要性:収益最大化への鍵| コラム・対談 | 株式会社FDAlco)。

このように、資産運用の目的やゴールを明確にしたうえで、どの資産に投資するか、そしてどの口座で運用するか(アセット・ロケーション)を検討することで、より効率的な資産運用が可能になります。ぜひご自身の資産運用に取り入れてみてください。
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まとめ
- アセット・ロケーションとは資産の置き場所
- 効率の良い運用のためには、税制優遇制度を最大限に利用することが大切
執筆者
株式会社FDAlco
RIA部 シニアアドバイザー 宮本 苑恵
株式会社FDAlco 免許・許認可:金融商品取引業(投資助言・代理業)北陸財務局長(金商)第26号/加入協会:一般社団法人 日本投資顧問業協会